同居人は国民的アイドル





どうしよどうしよ。




これは絶対しつこく聞かれるやつだ。




なんて言い訳すればいいんだろ…………





「え…………里華、好きなやつでもいんの?」




翔大が真顔で呟く。




「い、いるわけないじゃんっ!!
これは、その…………と、友達の!!
友達のために借りようと思ってたやつなの!!」





じゃあ何でその友達が借りにこないんだよ、って自分でもツッコミどころ満載だと思うけど、言ってしまったものはしょうがない。




必死にそう弁解していると、





「ふーん」




翔大が本を見つめながら小さく頷いた。




「そうなんだ。…………はい、これ」





< 148 / 233 >

この作品をシェア

pagetop