同居人は国民的アイドル
その様子を見て確信する。
あいつ…………言ったな。
俺が里華と同居してるってこと。
まあ、口の軽い海翔にバレた時点で終わったと思ってたから今さら何とも思わないけど。
むしろ、海翔にしては今まで言わずに我慢できた方だ。
「…………ごめん、廉。
いや、わざとじゃないんだけど!!
なんか知らないうちに口が滑ってたみたいで…………」
思った通り、振り返った海翔が両手を合わせてそう言ってくる。
はぁ、もうしょうがねーな。
「いーよ、わざとじゃないことくらいわかってるよ。
お前にしては我慢できた方なんじゃないの?」
…………って何で俺が慰めてんだよ。
なんだかんだ海翔に甘い自分に心の中でため息をついていると、ニヤニヤした亮太が顔を覗き込んできた。