同居人は国民的アイドル
「でー?どんな子なの、廉が同居してるファンの子って!!」
思いっきり顔の筋肉を緩ませながらそう言ってくる亮太。
女が絡むといっつもこうだ。
「きもい顔すんな。
別に普通だよ。 もうこの話は終わり」
ダラダラと永遠に聞かれそうな気がした俺は、強制的に会話を終わらせようとした…………けど。
ピコンッ
タイミング悪く、机の上に置いておいた俺のスマホが鳴る。
机の近くにいた翔が画面を一瞥した。
そして。
「廉、里華って人からLINE来てるよ。
『今日何時頃帰れそう?
晩ご飯作ってもいいかな?』……だって」