同居人は国民的アイドル
廉くんからの投げキッスを受けた女の子たちは案の定大興奮。
でもあれは嬉しいだろうなぁ。
だって、普段手の届かない存在の人が自分に投げキッスくれたんだよ?
相手が廉くんだとしても…………
なんかちょっと羨ましい。
「ああああやばい、あれは死ぬわ。
今の投げチューだけで今年も生きれる」
魂を抜かれたようにぼうっと女の子たちが呟く。
生きるか死ぬかはっきりしなさい、と心の中でツッコミながらも、
私にも何かやってくれないかな。
そんな淡い期待を抱きながら廉くんを見上げる。
他の子に手を振っていた廉くんと、ばっちり目が合った。