同居人は国民的アイドル
そんなことを思いながら廉くんのダンスの余韻に浸っていた私は、自分の過ちに気づくことができなかった。
──────ギィッ……
何かドアが開く音がしたなー、なんて呑気に考えていたときにはもう遅く。
はっと気づけば、私の体重によって押された廉くんの部屋のドアが開いていた。
うっわーーーー!!!!!
バカバカバカ!!! 自分のバカ!!!
何でドアノブに手を置いてんのよっ!!!
そしてなぜそこに体重をかける!!!
自分を責めまくるけど、もう廉くんの部屋のドアは開いてしまっている。
そして、ドアが開いた鈍い音は、当然イヤホンを外した廉くんの耳にも入ったわけで。