アルクトゥルスとスピカ
プロローグ
春の大曲線上に輝くうしかい座のアルクトゥルス…
アルクトゥルスは日本では麦の借り入れの、麦秋ごろ日暮れ時、頭上に輝くことから「麦星」と呼ばれている。

一方、おとめ座のスピカの白い輝きは「真珠星」と読んでいる所もあった。

春の宵の頭上に輝くオレンジ色のアルクトゥルスと白色のスピカは一対の星と見られ「春の夫婦星」とも呼ぼれている。

アルクトゥルスとスピカはずいぶん離れて輝く"夫婦星"と思われているが、現在アルクトゥルスが秒速125kmの猛スピードでスピカの方へ移動しているので、およそ六万年後にはスピカのすぐそばにやって来て並ぶそうだ…

俺たちもアルクトゥルスとスピカのようになれたらいいのに…
そんなふうに思っていた。
そうなりたいと思っていた…
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