無意確認生命体
えー。ただ今の状況説明。



私はテスト前週間にもかかわらず、一園芸部員としての責務を果たすべく、毎日花壇の世話をし続け、そのまま週末を迎えた。

ちなみに中間テストは月曜日からだ。


(一応断っておくと、勉強は夜にちゃんとやってました。一夜漬けは、さすがに私にゃする度胸がありません。)


で、土・日の世話に関しては志田と日替わりで行うことになっていて、土曜日は私が担当――と言うことになっていたのだが――。



『雌舞希! 今すぐあたしん家まで来て! やばいの! 人が死にそうなんだよ! 早く来て! 一刻を争う事態なんだよ!』



今朝、美智から掛かってきたこの一本の緊急要請電話によって、急遽土・日とも花壇は志田のお世話になることになったのである。

志田にそのことを伝えるため、電話すると、


『なに? 人が死ぬ? そら大変だなー。がんばってツジが犯罪者にならないよう止めてやってくれ』


なんて曲解してしまったが、その時は私もパニくっていたためか、


「わかった! 絶対美智を前科持ちなんかにさせない! 必ず止めてみせるから!」


なんて、ドラマチックな返答をして電話を切ってしまった。

< 101 / 196 >

この作品をシェア

pagetop