難攻不落な彼に口説かれたら
片岡君は両手で私の頰を挟むと、私と目を合わせた。

その目はすごく真剣だ。

……え?

それって夢じゃないの?

思いがけない彼の言葉に、涙が引っ込む。

私が大きく目を見開くと、片岡君はハーッと深い溜め息をついた。

「その様子じゃ覚えてないみたいだね」

「ごめんなさい。だって、片岡君がそんなこと言うってあり得ないって思ってたから……言われた気はするんだけど、全部夢かと思って……」

慌てて謝ると、片岡君は私を見て真摯な目で告げた。

「言っておくけど、遊びで雪乃を抱いたわけじゃない。雪乃がどうしても欲しかったんだ」

本人に面と向かって告白されても、今まで彼が女の子をこっ酷く振る姿を見てきたせいか、信じられなかった。
< 103 / 294 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop