難攻不落な彼に口説かれたら
「うん。……私も実は高校の時から仁が好きだった。振られると思って告白はしなかったけど」

「俺達相思相愛だったんだ?何で振られると思ったの?」

優しく雪乃に聞けば、彼女は気まずそうに答えた。

「だって……いつも女の子、こっ酷く振ってたでしょう?自分も振られるのが想像出来たから……」

「ああ……」

雪乃の言い訳に自分でも納得してしまう。

あの頃は、自分にまとわりついてくる女がうざくて仕方がなかったもんな。

「でも、こうして再会して付き合ってるんだから、俺達赤い糸で結ばれてたのかもしれないな」

古賀さんが俺の歓迎会で言っていた冗談をふと思い出し、フッと微笑んだ。

「……髪の毛も仁のコートのボタンに絡まっちゃったしね」

「そうだな。だいぶ話は逸れたけど、雪乃がここに住んでくれた方が俺としては安心。帰る場所がいっしょなら、ふたりで一緒にいる時間も増えるし、光熱費や食費も節約出来てかなりお得だと思うよ」
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