例えば君に恋しても
「押してほしかったらこっちにおいで」そう言う彼の指先は自分の膝上を指していた。
「・・・セクハラですよ。社長・・・」
肩をすくめる私に「二人きりの時は社長とかそういう関係はよそうよ。
僕は貴重な君との時間を無駄にしたくない。」
友達以上恋人未満宣言をした途端になんて大胆な事を言い出すんだ。
「でも、今は勤務中ですよね?それに、いつも見ていて思うんですけど、あなた、私との時間を作るほど暇そうに見えないですよ?
本当は忙しいんでしょ?それなら私なんか構わないで仕事した方が身のため・・・」
まだ話終えてない私の腕を捕まえて無理に自分の膝に座らせる。
背中に感じた存在の大きさにちょっと驚きながらも、こんな事恥ずかしくて何も言えない。
「何が身のためだって?」
わざと私の耳に唇が当たるように囁くから、その部分から突然、熱を感じる。
「・・・別に」
耳が熱くなってることを知られないように髪で隠すと「なるほど・・・」と頭の上から声が聞こえた。
「何がなるほどなんですか?」
ぶっきらぼうに聞いた私に彼は軽い口調で答える。
「今まで僕の興味のない分野だったんだけどね。
世の中の女性は色んなタイプに分類されてるみたいなんだ。」
「・・・なんですか、それ?」
「例えば猫系女子だとか、リス系女子だとか、ペンギン女子だとか・・・」
なんか、聞いたことがあるようなないような・・・