キラキラmemoriy
「ありがとう」
そう言われて、1週間たった。
その日から友逢は学校に来なくなった。
走って転んだだけで、1週間もこれなくなるなんてあるのだろうか。
派手な転び方をしたものだから、足を捻ったり、頭を打ったりしたのかもしれない。
もしかしたら、その後風邪を引いたのかもしれない。
入学早々、くらい雰囲気に包まれた4人。
「なんでスマホ出した時に、LINE聞かなかったんだろ…」
届人の口からは後悔ばかり出てきていた。
放課後
行きつけのカフェのテラスで甘いものを頬張らせながら、4人は大きくため息をつく。
「届人…その、裕兄に…住所聞いて訪ねるのはダメか?」
滅多に口を開かない熊谷が、長々としゃべった。
その行為からは、真剣さが伝わってくる。
「それ、いいんじゃないかしら」
「んだなー」
「おい、電話して」
「俺がかよ?!」
届人スマホを取り出しと、梶裕也お兄とかかれたアドレスをタップした。
コール音がし、スピーカーモードきりかえると、丸いテーブルの真ん中にスマホを置く。
「もしもし?何?俺様仕事中なんだけど」
「裕兄…あのさぁ、友逢の住所教えて欲しいんだけど、さ…」
「友逢の?…なんだ、あれか。学校来ねぇから心配してんだけど、LINEも聞いてないいってか??」
「そう」
なんか、コイツに言われるとムカつくんだよなぁ、と届人だけでなく全員が思った。
「お前にはゼッテー教えないぞ!」
少しの間があって、梶はそう答えた。
「は?!なんでだよ!?他のやつならいいのかよ?!」
「あのな。お前の気に入った女とはな引き裂いてやりたいんだ!」
「まるで俺専用の悪魔だな。」
「あーあー、そうだよ。それにな、俺は教師だ。」
こんな奴が教師でたまっかよ。
俺の方が数倍、いいやつだと思うんだけどな。
「教師として、生徒の個人情報を言うころとはできない。」
低くなった声に、届人は肩を落とす。
いくら仲のいい、近所のお兄ちゃんでも教えてくれないか…
でも、他に頼めるやつなんかいねぇし。
「あたしらの仲じゃん 、裕兄」
「裕兄、千暖からも頼むで。」
「裕兄先生、頼む。」
全員が声を揃えたところで、梶が改めて言う
「ダメなものはダメなんだよ。お前ら、友逢が怪我したとき側にいたんだってな?そんで責任感じてんの?だったら友逢が登校してきた時、気まづくなんないような雰囲気とか作ってやんのがお前らの仕事じゃねーのかよ?あ?」
「…じゃぁ。せめてなんで休んでるのか教えてくれよ。」
1度言ったら訂正することがあまり無い梶の性格を考えて引き下がった届人。
「……あれだよ、あれ。風邪だ。風邪。」
なんだこいつ…風邪ならそういえばいいのに…
「まぁ、あれだな。絶対…学校来んなよ。」
「は??」
「だからくんじゃねーぞ!!」
「なんでだよ?」t
「来たら許さねーからな!!教室絶対行くなよ!!」
来んなよって……連呼されても
明日普通に学校だし。
授業受けなきゃ行けないだろ!
「で?教室に絶対行かなければいいのね?」
「あぁ、そうだ!!」
「今すぐ行かないから」
「了解」
途中で柚木が会話に入ってきた。
会話が成立しているように見える2人。
届人は微かに首を傾げながら苺に生クリームたっぷりのせ、熊谷の口に入れる。
「」
