キラキラmemoriy



「おはよー!!」

通学途中
桜並木の下

声をかけられ、振り返った友逢に、市川が抱きついてくる。

「もう、可愛すぎだよぉー!!」

「ちはちゃん!!柚ちゃん!…それにくまさんと届人くんも!!」
「友逢、おはよ」
「おはよう」
「…はざっす…」

「朝からみんなと会えるなんて幸せだよー!!」

「朝からテンション高いわね、お二人さん。」
「みんないるからさ、お写真!とろう!!」

昨日のリベンジと言わんばかりに意気込んでいる友逢。

「いいね!!JKっぽいじゃん!!」

ぽいじゃないけどな、とツッコミを入れた熊谷の声は、誰にも拾われなかった。

「桜バックだったらキレイじゃない??」
「いいねー!」
「じゃぁ行くよー!!はい、チーズ!」

かしゃっと音がして、みんなが笑顔に包まれる。
桜の花がひらひらと舞って行く。
髪に桜の花びらがついているのも、1つの味を出しているのかもしれない。

「よしっ、初かけっこ!最下位は、ジュースおごりで!!」
「「「え!?」」」

市川の声で、全員が走りだす

「みんな早いよー‼‼」
「まじかよっ」

遅れて走り出したのは友逢と咲籠だ。

まじかっ
今日はそんなにお金持ってないし!
走りながら、そんなことを考えれいると、後ろにいる友逢を見つける。

何故かすでに息を切らしている友逢。
相当体力がないのだろう。

「友逢、体力なさすぎ。」
「え?…そんなこと、言われても…!」
「運動会とかびりだったろ?」
「運動会?…それは何…うわぁっ」

何かにつまづいた友逢は、豪快にコケる。



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