【完】螺旋のように想いを告げて
「え、焼きそば必要だった? ごめん、準備してない」
まさかの母さんが空気を壊す。
「おばさん……」
項垂れた祐介に、俺たちは笑いが止まらなくなった。
嬉しくて、楽しくて、高校の時に戻ったみたいで、すごく懐かしい。
やっと元に戻れた。そんなふうに思えて、ほっとした。
「そうだ、忘れてた」
「え?」
咲良が俺の正面に回り込む。
「お帰り、亮ちゃん!」
「……ただいま」
待っていてくれて、ありがとう。咲良。