【完】螺旋のように想いを告げて

 普通じゃない。
 それは出会った時にわかっていたが、考え方まで違う所をみると外国人。もしくは違う世界の何者かと考えるのが普通。



 そう考えることも理由付けの1つで、姫巫女には理解出来ないんだろうけどな。



 でも、姫巫女だってわからないことを聞いてきた気がする。ま、それを言い返せる雰囲気ではないけど。




「ワラワは悪魔なのだろう? それでよいではないか」

「まあ……な」




 初めて出会った時のことを思い出す。
 悪魔の契約でも構わないと、俺は必死だった。




「1つ言っていなかったことがある」

「なんだよ」




 もう姫巫女との契約は関係ない。



 全て失敗に終わった俺には、姫巫女の言葉など世間話程度にしか思えなかった。

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