Dance in the rain
「あのさ、花梨ちゃん。君が僕のこと優しいって褒めたり、兄貴のオムライスおいしいって褒めたり。そのたびに、翔也がどんな顔して僕たちを見るか、知ってる?」
どんな、カオ?
こっそり。
内緒話を打ち明けるみたいに、純さんはあたしに頬を寄せた。
「タイトルをつけるなら、『オレの女に手を出すな』、かな」
かああって、あたしの顔が赤くなる。
え、それって……つまり……嫉妬、したってこと?
まさかそんな……。
「大丈夫だよ。花梨ちゃんが考えているよりずっと、翔也は君に惹かれてるから」
「……っ」
嘘だよ。まさか。
そんなことあるわけない……。
「何があったか知らないけどさ、花梨ちゃんの勘違いかもしれないよ? ちゃんと本人に確認してごらん」
「は、はい……」