Dance in the rain
「さっき寄ってきた」
「あ……そうなんだ」
そういえば、昨夜も3人、知り合いっぽかったし。
翔也って、あの店の常連なのかな。
「よかったな」
穏やかな声がして。
くしゃっ、て、翔也の手があたしの頭をなでていく。
どきんっ……——
「じゃ、着替えてきてから食うわ」
「あっ……ああたし、温めとくっ」
「ん、よろしく」
廊下へ消えていく後姿を見送る。
とくんとくんとくん……
「レンジ、レンジっと」
白々しく口にして。
さっきまでとは違うリズムで刻まれる鼓動に、あたしは気づかないふりをした。