Dance in the rain
「ど、どう、かな?」
いつも自分で作って、一人で食べるだけで。
誰かのために料理を作るなんて、実は初めてなんだよね。
もぐもぐ、生姜焼きを口に運んだまま、沈黙を続ける彼の反応が……
う。気になりすぎる。
「ん。悪くないんじゃねえの?」
「ほんとっ!?」
せっかく浮き上がった気持ちは、
次の一言で、あっけなく地面にめり込んだ。
「あぁ。うちのミケは、こんな料理作ったりできない」
み、ミケ……だとっ!?
ふるふるって、こぶしが戦慄く。
「あのさ、人のこと、実家の三毛猫と同列に扱うのやめてくれない!?」
「じゃあ何と同列ならいいんだよ? ペルシャか? マンチカンか? アメショーか?」
「だからっ! 猫から離れてってば!」
「あぁドラえもんか」
「離れてないからっ! ロボットだし!」
「てことは、オレはのび太か」
「人の話、聞いてる!?」
「どら猫、ってのもアリだな」
「ないわっ!!」