Dance in the rain

「ど、どう、かな?」

いつも自分で作って、一人で食べるだけで。
誰かのために料理を作るなんて、実は初めてなんだよね。
もぐもぐ、生姜焼きを口に運んだまま、沈黙を続ける彼の反応が……
う。気になりすぎる。

「ん。悪くないんじゃねえの?」

「ほんとっ!?」

せっかく浮き上がった気持ちは、
次の一言で、あっけなく地面にめり込んだ。


「あぁ。うちのミケは、こんな料理作ったりできない」


み、ミケ……だとっ!?

ふるふるって、こぶしが戦慄く。
「あのさ、人のこと、実家の三毛猫と同列に扱うのやめてくれない!?」

「じゃあ何と同列ならいいんだよ? ペルシャか? マンチカンか? アメショーか?」
「だからっ! 猫から離れてってば!」
「あぁドラえもんか」
「離れてないからっ! ロボットだし!」
「てことは、オレはのび太か」
「人の話、聞いてる!?」
「どら猫、ってのもアリだな」
「ないわっ!!」
< 46 / 264 >

この作品をシェア

pagetop