Dance in the rain
「あ、のさ」
「ああ?」
「つ、伝えてみたら、どうかな。純さんに。自分の気持ち」
「……は?」
あたしは勢いにまかせて、一気にまくしたてた。
「わかってるから! あたし、翔也の気持ち、わかってるから。あたしは翔也の味方だよ。だから、いうけど、純さんね、彼女と別れたんだって。だから、今、めちゃくちゃチャンスだと思うよ? 自分の想い、伝えてみたら? うまくいくような気がする!」
「おい、お前」
「だっ大丈夫! あたし、ゲイとかバイセクシャルとか、そういうの全っ然偏見ないから。だって恋愛は自由だもんね。あたしが住んでたカナダってね、同性婚OKな国なの。だから、ダウンタウンのメインストリートでも、堂々と手つないで歩いてるゲイカップルとか見かけるし、年に一度、ゲイパレードっていう……ふがっ!」
いきなりあたしの口は、翔也の手でふさがれた。
「ふがふがっ」
「ちょっと、黙れ」
地の底から響くような低い声で唸った翔也は。
あたしを引きずるように歩いて、公園を後にした。