私と二人の物語
「それは、確かに違和感はあったけど、君は記憶喪失だと言ったし、その記憶喪失のはずの君が美緒と同じことを言ったから」
「え?」
「俺の名前のこと」
「えっと」
「君は『物事を悟ると、余裕ができて人に優しくできる感じ。実際、悟は優しそう』って言ったよね。美緒も同じようなことを言ったんだ。だから」
「そうだったんだ」
そこで、お互い少し笑顔で顔を見合わせた。
でも、彼はその笑顔を消した。
「ごめん。まだ君に対する心の整理がつかない」
「はい。当たり前です。私のしたことは、許されません…」
後半の声はかすれた。
彼は、複雑な、どちらかというと私を哀れむような目で見た。
「え?」
「俺の名前のこと」
「えっと」
「君は『物事を悟ると、余裕ができて人に優しくできる感じ。実際、悟は優しそう』って言ったよね。美緒も同じようなことを言ったんだ。だから」
「そうだったんだ」
そこで、お互い少し笑顔で顔を見合わせた。
でも、彼はその笑顔を消した。
「ごめん。まだ君に対する心の整理がつかない」
「はい。当たり前です。私のしたことは、許されません…」
後半の声はかすれた。
彼は、複雑な、どちらかというと私を哀れむような目で見た。