鈍感過ぎる彼女の恋は。《完》
「お前、今のマンション更新いつだ?」

「へ?更新?確か来月だったかな。」


何でそんな事聞くんだろう?
あそこは気に入ってるから普通に更新するつもりだけど。


「じゃあ今月で出ると連絡しておけ。」

「…はい?」

「俺の所に住め。」

「……はい??」


本当にいつも強引と言うか何と言うか…
この人に常識は無いのだろうか。


「社長、言ってる事おかしいですよね…?一緒に住んで身の回りのお世話でもしろとおっしゃるんですか??」

それじゃまるで家政婦だ。
でもこの人なら言い兼ねないので恐ろしい。


「嫌か?」

ほら…

こちらを伺うように見てくる社長の表情は何だか寂しそうで。そんな表情されたら強く言えないのが私の性格。わかってやってたら凄い。


「嫌では…無いですけど。常識的に考えておかしいかなと。」

嫌では無いなんて言っちゃってるよ!
絶対嫌なはずなのに!


「俺がそうしろと言っていて、お前が嫌じゃないのなら何の問題があるっていうんだ?」


…誰かこの人に世の中の普通を教えてあげてくれ。


しかし、私は結局家を引き払う事になる。
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