溺愛ペット契約~御曹司の甘いしつけ~
「……やっぱ無理にでもキャンセルしてくる。で、明日の朝の便で発つことにする」
「ど、どうしたの急に」
「今夜は何とか耐えて、帰ってきてからゆっくり……と思ってたのに」
ブツブツ不満げに呟く彼の真意がわからず、頭の中が疑問符でいっぱいになる。
「だから、どうしたのってば」
ちゃんと説明してくれない蓮人にムッとして声を上げると、彼は真顔でしれっと爆弾発言を投下した。
「今夜のうちに、お前を抱かずにはいられなくなった。待ってろ、今手続きしてくる」
「えっ!? ちょっと!」
今、なんて言いました……? だ、だ、抱く……とかなんとか……。
「そこで荷物番してろ」
あれよあれよという間に蓮人は目の前からいなくなり、一人取り残された私は言われた通りに荷物番をしているしかなくなってしまう。
荷物番と言ったって蓮人の大きなトランクの傍らでベンチにちょこんと座っているだけだけど、心は乱れに乱れまくっていた。
ど、ど、どうしよう……。数時間前に一度彼に抱かれる覚悟を決めたとはいえ、状況が変わってすっかり油断してたよ! 緊張で口から心臓が出てきそう……。
その後、十数分であっさり戻ってきた蓮人に「行くぞ」とだけ告げられ、心の準備が整わないまま空港のそばにある豪華なホテルへと移動した。
イブの夜にいきなり押しかけて空室なんかあるのかと心配だったけど、どうやら蓮人は支配人と知り合いらしく、フロントにちょっと口をきいただけで、最上階の部屋を確保してもらえることになった。
……うーん、さすがは御曹司様。