溺愛ペット契約~御曹司の甘いしつけ~
いつかは食べてみたいと思っていたけど、今までそんな高級品には縁がなかった。
まさか、こんな形で口にすることになるとは……!
思わず庶民丸出しで、目を輝かせてしまう。
「なんだ、食べるの初めてか?」
「そりゃそうでしょ! やばい、もっと味わって食べるんだった……」
口の中に余韻が残っていないか探すけれど、すでにトリュフの風味は遥か彼方。
残念そうな私に、甲斐は気前のいいことを言う。
「別に好きなだけかければいいだろ」
「い、いいのっ!?」
「言っとくけどトリュフが入ってるとはいえ基本塩なんだから、高血圧にならない程度に……」
甲斐の忠告を聞き流し、私はおにぎりのうえでスプーンを振る。
ああ、このひと振りで、ただの塩むすびが高級トリュフ塩むすびに……。
うっとりしながらかぶりついたおにぎりは、コンビニのおにぎりとは思えない、繊細な味わいがした。
「ああ……幸せ。そうだ、あなたも何か食べなよ。欲しいのあったらあげる」
「あ? 俺は別に空腹なわけじゃ」
「ならお菓子は? ほらこれ、美味しいんだよ!」