恋ノ音
「別に、暇だっただけだから」

そう言う亮太くんだけど、照れているようにも見える。

「今日、楽しめると良いね」

「…」

返事はしてくれなかったが、頷いてくれたことにまた嬉しさを感じた。

















その後、バスに乗り二時間ほどかけて、校外学習の場所、福島へやって来た。

生徒たちは心なしかうきうきしているように感じた。

「それじゃあ、各自、班ごとに出発してください」

その声をスタートにみんなそれぞれの場所へと動き出した。
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