moon~満ちる日舞う少女~【中】







達「…な、んだよ…今のっ」



美「手刀だよ。…きぜつしてるだけ」



達「お前なにもんだよ」



美「んー。…慶の〜」



友達というには浅すぎるし、もうすぐ裏切る族のやつに仲間というのもなんだかなぁ。



美「…慶の友達の友達…かな?」



さっき千代ちゃんには、友達になってくださいと申し込まれたばかりなので。これいいだろう。



達「…慶に友達なんていんのかよっ」



美「そういう君には友達いるの?(笑」



達「ーっ」



美「もう1度問う。…慶のことどう思ってる?」



達「…嫌いだ。…」



美「どうして?」



達「あいつは、俺の大事なもん奪っていくし、俺の持ってねぇもんばっか持ってやがる!!…だから嫌いだ!!いなくなってしまえばいい!!」



私は無意識に芝田の首筋を掴み殺気をだしていた。



美「…いなくなれなんて…っ。…お前が思っていいことじゃない」



達「っ…くっ……」



美「適当な言葉使ってんじゃねぇよ!!…いなくなってからじゃ遅いんだ!!お前にはわかんのか?!その辛さが!!…なんでお前にいなくなれなんて思われなくちゃいけねぇんだよ!!!」



苦しくって、海の底に沈んで、息ができない。…もがけばもがくほど、苦しさはまして、いつか息絶える。…闇が深く…深く。…心まで染めていく。



達「…カハッ…っ」



ーハッー



美「…悪い」



達「はぁ…はぁ…」



美「…慶はお前のこと、友達って思ってるだろうよ」



まえ話した時に、その、友達のことを想い笑顔を見せた。



達「ーっ…」



美「慶をいじめないようにお前をどうにかすることもできる。…けどな、それじゃあダメなんだ。…慶はお前と友達だった日々に戻りたい…また一緒に笑いたいって思ってるはず」



慶のことだけじゃない。多分私も、そう思ってるんだ。…あいつと…。



達「…俺…は…っ。…慶のこと嫌いだ…」



美「…」


< 191 / 292 >

この作品をシェア

pagetop