黄金のラドゥール
王妃の器
「コウジュン?」

今日は朝からコウジュンの姿が見当たらない。毎日朝から夜寝るまで行動を共にする日が続いていたので、突然姿が見えなくなるとこんなにも落ち着かない。

「コウジュン様はすぐ戻るとおっしゃって、お部屋を出られましたわ。」
アユールはいつも優しい。

「それから、ハル様。」
アユールがふふっと微笑んだ。
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