嘘つきな恋人
つい、嘘をついてしまった。

あんな真面目そうなオンナノコは
きっと嘘は嫌いだろう。

まあ、許されないなら、その時はその時だ。

もう、口から出てしまった嘘はなかったことに出来ないのだから…
これ以上、嘘は重ねず、誠実な態度を取らなければ…
と心に誓う。

俺は改札で笑顔で手を振りながらそっとため息を吐く。

…もう、けっこう好きになっているんだけど
最初から失敗している。

また、フラれるのかもしれない。

と、帰り道でまた、ため息をついた。
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