嘘つきな恋人
あいかわらず、王子の微笑みで、私をリンと呼び、

玄関の中までなかば強引に入り込み、おやすみのキスをしてから帰って行く。


おやすみのキスは時折熱を帯び、

熱いまなざしを向けられるけれど、

私はまだ、

誰かを信じる

と思う、勇気が持てない。



また、裏切られたら…

三島さんは優しい王子で、見た目もかなり良く、

(時折強引で、意地悪な時もあるけれど…)

きっと、女性からの誘惑も多いのだろうと

私だけで足りるのだろうか?と

なぜ、私なんだろうか?と



時折、夜遅い時間に会えない、というのも

他のオンナノコと会っているのではないか


と不安を掻き立てられてしまう。



…そんな、嫉妬に近い感情を持ってしまう自分にも


今はとても疲れてしまうのだ…。
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