【完】こちら王宮学園ロイヤル部



「椛先輩の手伝いをしているのはよく見ますけど、

南々先輩も結構料理とかするんですね」



キッチンから出て来たルノが持つトレーの上に乗せられているのは、使い捨てタイプのプラカップに入ったアイスコーヒー。

しかもカフェショップやコンビニで使われている、蓋とストローの付いたタイプだ。



「冷蔵庫の中、綺麗に整頓されてましたけど。

中身がぎっしり入ってたので」



「一度にひとり分だけ作るのって逆に大変だから。

作った時に冷凍保存しておくの。……朝忙しいときなんかはそれ電子レンジで温めて食べるのよ」



……そういえば。

ルアとはじめて顔を合わせたとき、彼の部屋の冷蔵庫にはぎっしりとものが詰まっていたけど。



「ルアの部屋の冷蔵庫って、何が入ってるの?」



「……おとりよせできる、デザートとか」




どうやら、椛に毎度欲しいもの買い出しさせるわけにはいかないから、彼は取り寄せできるグルメなんかを注文していたようで。

え、それ学校に届くの?とは思ったけれど、そういえば王学の理事長は双子の父親なんだった。



「最近は、

コンビニで買ったスイーツなんかが入ってるよ?」



「……甘いもの好きね」



チョコレートを食べてるのをよく見るから、甘いもの好きなのは知ってたけど。

案の定コーヒーと一緒に出されたチョコレートをもぐもぐ食べているし。その割にはコーヒーはブラック派。……ルアの甘いもの基準がわからない。



「……ねえ椛。

あなたガムシロップ入れすぎじゃない?」



そして正反対なのが、飲み物は甘党を通り越して激甘にしている椛だ。

以前から紅茶にもストックシュガーを大量に入れているのを見たことがあるけど、いま彼の手元には開封されたガムシロップが4つ、フレッシュが2つ。



フレッシュ2つはまだわかるけど、ガムシロップ4つは見てるだけで胸焼けしそうになる。

……椛の甘いセリフなんかは、彼が摂取してる大量の砂糖でできてるんじゃないだろうか。



< 328 / 655 >

この作品をシェア

pagetop