シンデレラの魔法は解けない
見慣れたそのマンションに着くと、警備会社の車とともに、既にパトカーが停まっていた。
そして、人がざわざわ集まっている。
タクシーから降りた平さんは、急いで階段を駆け上がる。
その後をあたしも必死で追った。
そして、開けられた扉の中を平さんの肩越しに見て、言葉を失った。
綺麗に服がかけられていた室内は荒らされ、切り刻まれた服が床に散らばっていた。
そして、部屋のガラスは破られ、破片がきらきらと輝いている。
想像以上だった。
これを見て、平さんは何を思うのだろう。
平さんは淡々と警察と話していたが、泣いてしまうのではないかとさえ思った。