シンデレラの魔法は解けない
「やっぱり藍ちゃんって可愛いね」
平さんは笑いながら、あたしの髪を撫でる。
ぞわぞわっと震えが身体に走る。
「俺の好きな女性が藍ちゃんだって発想はないの?」
「え!?」
「俺、結構藍ちゃんに尽くして、愛情表現してたつもりだけど」
「えぇ!?」
思わぬ言葉に大声を上げていた。
平さんが……
あたしを好き!?
あまりの衝撃で、あんぐり口を開いたまま平さんを見ていた。
平さんはいつもの優しい瞳であたしを見て……決まり悪そうに髪を搔き上げる。
頰を少し紅く染めて。
そんな平さんが可愛い。
年上の大人の男性なのに、ぎゅっと抱きしめたくなってしまう。