シンデレラの魔法は解けない
待ち合わせ場所に行くと、平さんはすでにそこに立っていた。
たくさんの人が行き交うデパートの前なのに、素敵オーラ満載の平さんには一目で気付いた。
背が高いなぁ、スタイルがいいなぁ、そして、お洒落だなぁ。
コンクリートの壁にもたれかかり、携帯を触っている平さんを見てそんなことを思ってしまった。
そして、今さらながらに平さんと歩くことに気後れしてしまう。
だって、今日のあたしはお洒落でも何でもないから。
根元が伸びてプリンになった髪に、いつも通りのオフィスメイク。
そして、何の変哲もないブラウスにミモレ丈のスカート。
平さんと会うと分かっていたならば、こんないい加減な格好はしないだろう。
そう感じてしまう自分を、またまた不思議に思った。
どんな服を着ていようが、平さんにどう思われようが関係ない。
だって、平さんを好きな訳ではないのだから。