わたし、結婚するんですか?
「ちゅっ、駐車場なんですっ。
 駐車場っ。

 あっ、なに笑ってるんですかっ、課長っ。

 いや、すみませんっ。
 軒端課長じゃなくて、悠木課長っ。

 もうっ、代わってくださいっ」
と言いながら、洸は遥久の肩を叩いた。

 そこでようやく、遥久はスマホを受け取ると、
「すみません。
 津田が、さっき話してたの、誰? とうるさいもんですから、かけてしまいました」
と言う。

 あああーっ。
 しゃべったーっ。

 俺たちのことは話すなって自分が言ったのにーっ、と思っていると、遥久がまた、洸の耳にスマホを戻す。

『もしもーし、津田くん?
 大丈夫だよ。

 悠木課長と話してたの、僕だから。

 まあ、心配になるのはわかるけどねー。
 あんな色男じゃ。

 じゃあ、ごゆっくりー』
と笑って軒端は電話を切った。

 わあああああ、と思っている洸の許からスマホを離し、遥久はそれをしまう。
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