わたし、結婚するんですか?
なんだかんだで、結局、男二人が作っているようなんだが。
洸はなにか話しながら料理を作っている二人の後ろ姿を眺めながら、チャトランを弄(もてあそ)んでいた。
本気で遊んでやったので、さすがのチャトランも息切れを起こしている。
「洸、手加減しろ」
と振り返りもせず、遥久が言い、はーい、と洸が返事をすると、
「なんかムカつきますねー」
とキュウリを丁寧に細切りにしながら、葉山が言ってくる。
「新婚家庭にお邪魔してるみたいで」
「その話、何処も間違ってはいないが?」
と言いながら、遥久は葉山が切ったキュウリを海老やニンジンなどと包んでいた。
「……本当に洸と結婚するつもりなんですか?」
そう葉山に問われ、
「お前、気安く洸とか呼ぶな」
と物差しで計ってんのか? という丁寧さで生春巻きを巻きながら、遥久は言う。
葉山は、釣られたんですよ、と赤くなって言ったあとで、
「課長ほどの人が何故、洸なんかと結婚したいのか、不思議なんですけど」
と言ってきた。