わたし、結婚するんですか?
 おい、こら、と思っていると、
「人は、自分にないものを求めるって言うだろ」
とこちらを振り返りもせず、熱心に生春巻きを作りながら、遥が言う。

 ……ねえ、貴方がた。
 本当に私のこと好きですか?

 そんなことを考えていると、振り向いた遥久が台拭きを投げ、
「こら、洸。
 台を拭け」
と言ってきた。

 すると、葉山が、
「待て。
 お前、ずっとチャトランと遊んでたろ。
 まず、手を洗え」
と叱ってくる。

 その絶妙な連携プレイに、やはり洸は思っていた。

 ……二人とも。
 本当に私のこと好きですか?

 ……ねえ? と洸はチャトランとともに二人を見上げた。






< 147 / 368 >

この作品をシェア

pagetop