私のご主人様Ⅳ

作り続けること1時間。

料理を作り上げ、クラッカー片手に源之助さんと梨々香ちゃんが待つ部屋へ。

田部さんがノックして返事を貰った瞬間に平沢さんと青海さんが襖を開け放ち、私と暁くんがクラッカーを鳴らす。

「お誕生日おめでとうございます!」

もちろん源之助さんも、梨々香ちゃんまで驚いて一旦停止。

次の瞬間響き渡ったのは源之助さんの笑い声だ。

「全く、琴葉ちゃんの仕業だな?」

「!」

あ、れ…??なんで私に名指し!?

きょろきょろと田部さんや平沢さんの顔を見ても、笑いを堪えて顔を背けられるだけ。

…つまり、こういうことをするのは私だけしかあり得ないってこと!?

顔が熱くなるのを感じる。…ひ、酷い。そうならそうと言ってくれればいいのに。

暁くんに八つ当たりするように叩くと、頭を撫でられる。そうじゃありませんっ!!
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