蜜月なカノジョ(番外編追加)
「ま、そんな日が続いてたあるときいきなり『奇跡が起こった!』なんて言いながらここに飛び込んで来たの。まーその時の狂喜乱舞っぷりったらすごかったのよ。ね、マスター?」
突然ご指名を受けたマスター…さっき2人の間に入った男性がニコッとカウンターの中から頷いた。
「あれはすごかったね。あんなにテンションの高い直斗君は初めて見たから」
「もう完全に恋する少年状態だったわよね~!」
「…もういいだろって…」
ガックリ項垂れたナオさんは耳まで真っ赤だ。
「もう女とは仕事以外では一切関わらない! とか豪語してたくせにさ、杏ちゃんに再会できてからのこいつときたらまーそれはそれは。お近づきになりたいけどナオとして再会しただけにどう出るべきかわかんなかったみたいで。そうこうしてるうちに杏ちゃんが男性に対して恐怖心を抱いてるってわかったものだから、尚更パニックってやつ? どーすりゃいいんだって右往左往しまくるしまくる」
「……」
身に覚えがありすぎるのか、ナオさんは机に突っ伏したまま頭を抱えてしまった。その仕草がたまらなく可愛くて、何故だかぎゅっとしてあげたい気持ちでいっぱいになる。
もしかしてこれが母性本能をくすぐられるってことなんだろうか。