春色のletter

うどんの方が先にできて、まだスパゲティを待っている絵里を横目に、私は席を、いや、彼を捜した。


彼は窓辺の方の席に、こっちを向いて座っていた。


私はその向かいのテーブルに彼の顔が見えるように座った。


絵里が来たら、隠れ蓑になるだろう。


彼はその前の同級生らしき生徒と話していたが、ふと、こっちを見た。


ドキッとして思わず目を反らした。


(なんでドキッとするのよ、私?)


さりげなく視線を戻すと、彼がこっちに手を振った。


(え!?な、なんで?)


さらにドキドキしてしまった。


どうしたらいいんだろう!?


私は下を向いてしまった。
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