春色のletter

「今の夜梨ちゃんは、『求めている』だけかもしれない」


「求めている?」


「そう。求めているだけ」


沙也さんはカップをソーサーに置いた。


「孤独感は、満たされてない気持ちから生まれるんだと思うの」


「ああ…」


「自分の求めることが何にしても、満たされてないと思うからそんな気持ちに落ちていくと思うのよ」


「そっか」


「最近、何かに期待してわくわくしたことある?」


「…いえ」


「同じ求めるにしても、『何か起きそう』という期待感は別だと思うんだ」


「そうですね」


「毎日『今日は何が起こるんだろう?』とわくわくするだけにできればいいんだけどね」


「そこでがっかりしたら、今の孤独感…ですね」


「うん。そう」


彼女が笑った。
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