春色のletter
「夜梨子、そういえば大学はどこを受けるの?」
「あ…」
その時、ハルと4月から離ればなれになることを思い出した。
「あのね、もう決まってるの」
「え?推薦?どこ?」
「福岡造形大学の造形芸術学部イラスト学科」
「福岡造形大?…福岡市?」
ハルが少しショックを受けたような表情をした。
「…うん」
「そっか…」
「向こうで下宿するの」
「そっか」
彼はカップに手を伸ばすと、珈琲を一口飲んだ。
「良かったね。自分の夢に向かってちゃんと進んでるんだ」
彼は言葉を明るくした。
「うん」
私もそれに合わせて元気に答えた。
今は、二人でいるのだ。