春色のletter

「すみません。ちょっと飲ませてしまいました」


「お久しぶりね。あなたは飲んでないんでしょうね」


「はい。運転がありますから」


「送っていただいたのはありがとう。もう、お帰りください」


母は冷たく言った。


「はい、失礼します」


ハルは頭を下げると帰っていった。


「ハル…」


「あなたは早く家に入りなさい」


母に押されて家の中に入った。


二人の会話を聞いて、ちょっと浮かれていたことを後悔した。


母は、私を支えながら部屋に連れて行くと、ベッドに寝かせた。


「恥ずかしい娘ね」


そう言って明かりを消すと、ドアを閉めた。


その台詞に、何となくホッとした。


ハルに対して怒っている訳じゃなかったらしい。
< 269 / 487 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop