春色のletter
「ちょっと姉貴に声かけてくるよ」
「あ、うん」
しばらくして、階段を下りてくる音が聞こえた。
「こんにちわ」
お姉さんが顔を覗かせた。
「こんにちわ。お邪魔しています」
「さつきよ」
「竹村夜梨子です」
「ハル、座っていい?」
「いいよ。姉貴も珈琲いる?」
「うん」
ハルがまた珈琲を淹れに行った間、ソファに座ると自己紹介をした。
「夜梨子ちゃんは、イラストでやっていくんだ」
「ええ、そのつもりです。さつきさんは?」
「私は中学の新米国語教師よ」
「あ、そうなんですか」
さつきさんはハルより4つ年上だった。