春色のletter
そのお茶をいただいた後、私はつぶやいた。
「あとちょっとで、しばしのお別れなんですよね」
「そっか。もうすぐ福岡と北九州だもんね…」
「ええ」
「けっこう遠いよね。毎週会う訳にはいかないね」
「そうですよね…」
「遠距離、大丈夫?」
「ハルは手紙を書いてくれるって言ってますけど」
「あいつ、けっこう寂しがり屋なんだよね…」
「そうなんですか?」
「うん。だから、ハルの方が危ないかも」
「大丈夫ですよ。きっと」
私はそんな心配はしていなかった。
「夜梨子ちゃん、ハルを頼むね」
「はい」
そこで玄関の開く音がした。
「おまたせ~」
その脳天気な声に、私とさつきさんは顔を見合わせて笑った。