幸せの構図

武蔵野の面影を残すキャンパス。正面にまず飛び込んできたのは噴水を囲む木々とベンチのある一角。その右側に図書館があった。

一限目の授業に急ぐ学生に混じってのんびり歩くりつこは確かに浮いていた。

かまわずメインストリートを進んだ。突き当たりを左手に曲がると学生食堂があった。

「ここ…ひろし君がすーちゃんと別れた後、気まずい偶然の接触があったとこじゃない」
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