幸せの構図
「私ね、すっごい楽しみなんだよ。それから、嬉しいんだ。だってね、ひろし君にとってそんなに縁のある長野に私を連れていってくれるんだよ。時期的にホタルを見れないのは残念だけどさ、ひろし君の長野に私が行ける、一緒に行けるなんて最高だよ。ありがとう」

「あのさぁ・・・出発したばかりでなんだけど・・・」

「な~に?」

「りつこ、お前を今すぐに抱きしめたい」

彼女が私の頬にキスをして、私の左手を両手で握ってきた。

「今はこれでガマンだよ」

「俺のほうこそありがとう、りつこ。さ~て、最初の休憩は酒田かな。象潟はスルーしちゃおっか。酒田でランチだ」

私も彼女の手を握りかえし指を絡めた。

< 56 / 596 >

この作品をシェア

pagetop