幸せの構図
一杯目のご飯を食べ終わると、彼女が待ってたように店員におかわりを告げた。ゴマをゴリゴリと挽きながら

「いっぱい食べな」

母親みたいなモノ言い。どうも彼女の母性本能をくすぐる琴線を私は無意識のうちに弾(はじ)くようだ。

いずれ心地良い声の響きに私も子供のように大きくうなずきながら

「うんっ!」

最後のみそ汁を飲み干した頃には苦しいほどの満腹感だった。


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