三次元に、恋をした。
物を渡してすぐに帰る。

それだけ。ただ、それだけ。

もしカフェで待っていて彼が来て椅子にでも腰掛けようものならば長居することは間違いない。

ドリンク一杯を飲み干す時間さえももったいない。

私は早く帰りたいのだ。

だから、さぁ!早く来てくれ。

そんな事を悶々と考えながらカフェの前を1人探し回る。

だがスーツ姿の人は行き交っておらず、私はただただ行ったり来たりしているのみ。

すると背後からクスッと笑い声が聞こえた。
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