三次元に、恋をした。
それに比べて私はいうと、白のTシャツにスキニーのデニム、サンダル……

あ、

「なんか、おそろコーデみたいだね?」

「断じて違います。」

最悪。

よりによって何で今日この服を選んだのか。

さっさと要件を済ませてこの場を立ち去らなければと鞄の中から例の物を取り出した。

「私のポケットに忍ばせた名刺入れをお持ちしました」

嫌味の一つや二つ言ってやらないと気が済まない。
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