信じることはとても愚かで美しい。



倉庫に入ると、


「ひよこ姉貴…しゃっす!」


と昨日の六人を先頭に頭を深く下げられた。


…一応、私もおんなじ立場なんだけどね…?


あと、ひよこじゃないって!


私が、何故か敬われている戸惑いとひよこへのツッコミで複雑な表情をしていると。


「菜緒!着いたばっかだけど、暴れに行かない?」


にやりとした表情で麗にそう言われた。


「行くっ!」


と即答して麗に付いて倉庫を出る。


バイクの上でおっさん座りしている蓮を発見。


もう、頭大丈夫そうだ…。


夏の生暖かい夜風に吹かれて微かに揺れる蓮の黒髪は、闇に溶けていきそうだった。


しかも無駄にイケメンだから…。


て、何考えてんだ、私!


ぶるぶるっと頭を振っていると…。


あ…酔った…。


うっと手で口を押える。


「どうしたの?菜緒?」


心配してくれる麗に。


「ぎぼじわるいー…。」


そう言ってもたれかかった。




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