俺様御曹司とナイショの社内恋愛
「まぁ川本さんの言うことは分かるよ、理屈としては」
そ、そうですか。
「貴重な意見をありがとう」
「あのぅ・・白石さんは、今どんな案件を手がけているんですか」
年下の上司には、どこまで敬語を使えばいいのか、迷うところだ。
ちょうどそこへ、お待たせしました、と料理が運ばれきて会話はいったん中断になった。
テーブルに置かれたのが、野菜を添えたハンバーグだったので、郁は密かに胸をなでおろす。
これならそこまで高くつかないだろう。
ハンバーグを一切れ口に入れて、思わず目を丸くする。
軽く噛んだだけで香りの高い肉汁があふれる。脂っこさのまるでないそれでいて柔らかな噛みごたえ。
「おいしい!」
口元を押さえるのも忘れて叫ぶ。
でしょ、と白石は簡単に返したが、口元には笑みが浮かんでいるようだ。
ここの店はステーキが有名なんだ、とハンバーグを口に運びながら説明する。
「その最上級のステーキ肉の形を整えるときにでる肉の余りを叩いて、特製ハンバーグにしてランチで出してるってわけ。メニューには載ってないけど」
言外に匂う、彼のバックボーンと社会的立場。
そ、そうですか。
「貴重な意見をありがとう」
「あのぅ・・白石さんは、今どんな案件を手がけているんですか」
年下の上司には、どこまで敬語を使えばいいのか、迷うところだ。
ちょうどそこへ、お待たせしました、と料理が運ばれきて会話はいったん中断になった。
テーブルに置かれたのが、野菜を添えたハンバーグだったので、郁は密かに胸をなでおろす。
これならそこまで高くつかないだろう。
ハンバーグを一切れ口に入れて、思わず目を丸くする。
軽く噛んだだけで香りの高い肉汁があふれる。脂っこさのまるでないそれでいて柔らかな噛みごたえ。
「おいしい!」
口元を押さえるのも忘れて叫ぶ。
でしょ、と白石は簡単に返したが、口元には笑みが浮かんでいるようだ。
ここの店はステーキが有名なんだ、とハンバーグを口に運びながら説明する。
「その最上級のステーキ肉の形を整えるときにでる肉の余りを叩いて、特製ハンバーグにしてランチで出してるってわけ。メニューには載ってないけど」
言外に匂う、彼のバックボーンと社会的立場。