天神の系譜の奇妙なオムニバス
…ヴラドが辿った記憶は、まだ天神の地に、学園がなかった頃。

校庭も、校舎も、体育館も中庭もなかった時代。

ただ、やがて天神学園となる敷地には、不思議な事に年中満開の桜が咲き誇り、その桜の花びら舞い散る中に、平屋建ての木造の建物があった。

入り口には看板が掛けられている。

『天神寺子屋』

寺子屋とは、江戸時代に普及した、庶民の子供に読み書きの初等教育を施した学問施設である。

現代における学校だと思えば分かりよいか。

天神地区の大半が、まだ山野だった時代。

建物はこの寺子屋のみ。

教えを請いに来るのは、庶民の子供。

そして、他の寺子屋では見られる事のない、一風変わった教え子達…。

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